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品質管理についての基本的な考え方、具体的な方法の例など、「漠然としてて人に聞いてもよく分からない!けど知ってないと困る!」と言う内容を分かりやすくご紹介しています。

品質管理の基本|初心者に分かりやすいサイト > 品質管理の方法、製造業における品質管理

品質管理についての基本的な考え方、具体的な方法の例など、「漠然としてて人に聞いてもよく分からない!けど知ってないと困る!」と言う内容を分かりやすくご紹介しています。

品質管理|標準化とは?


 前回からの続きで、工程管理の手段の例

①標準化
②検査
③工程異常の対応

について説明します。

①標準化とは、この場合は、「作業をルール化(統一化)すること。 また、それを文書化(明文化)すること」という解釈になります。この場合、「標準」は、基準や規格と同じ意味になります。みんなに分かるようにする、というような意味になります。
そして標準化の目的は、「バラつきを防止して業務(品質)を安定させること」という解釈になります。各自がバラバラの手順で、記憶だけで作業をすると業務全体が安定せず、当然品質も安定しないという考え方です。

また、覚えておいていただきたい、標準化に関連した用語をご紹介しておきます。(ご存じかとは思いますが)

・JIS(Japan  Industrial  Standards) 日本工業規格

・ISO(International  Organization  for  Standardization) 国際標準化機構

国際社会の円滑な取引のための世界共通の規格です。
JIS は ISO との整合化が図られています。同じような基準が2つもあると、私たち使う側は面倒ですからね。ちなみに日本に限らず、各国にそれぞれの基準があります(中国:GB、韓国:KS、アメリカ:ANSIなど)が、同じくISOとの整合化が大なり小なり図られています。
そしてISOには、9000番台は品質に関することですよ、14000番台は環境に関することですよ、というカテゴリごとにラインナップがあります。

 

品質管理における本当の検査とは?



次に②検査についてです。 検査とは「測定、試験を行い規格に基づき良否を判断すること。」と定義されています。モノを測るだけなら測定ですが、判定までするのが「検査」という意味です。
次に検査の目的とは、「工程の管理状態を確認すること。また次へ(次工程へ)製品を渡してよいか判断すること。」となります。工程が適正な状態であれば、検査でも不良は出ませんのでその確認と、モノは良品であったが、例えば寸法が基準ぎりぎりであったとか、外観なり状態がいつもと違うようであれば、異常発生の前兆である可能性がありますので、工程を調査します、といった管理をするための手段です。また「後工程はお客さま」ですので、自分の工程でできたモノがお客さま(後工程)に渡っても問題無いかな?と判断すること、ということになります。
他にはパソコンに検査データを入力して、グラフなどで統計的に傾向(トレンド)を管理する方法もあります。そして検査にて異常(不良)が発生した場合は、基本的には次項でご紹介している「工程異常の対応」が発生することになります。

そして③工程異常(不良)の対応ですが、「異常(不良)が発生した場合は、真因を突き止めましょう。そうでないと適切な対策が打てずに、不良の再発につながってしまいます。 不具合の発生は、より良い工程を作ることへの、改善材料となりますので、誤った調査に基づいて対策を打つこの無いようにしましょう。よく、遠因(因果関係はあるが直接の原因ではない)を真因と錯覚しやすいため、注意が必要です。そして、対策を打ったら、必ず水平展開の必要性の確認と、標準化をしましょう。それが再発の一助となり、未然防止にもつながります。

 

工程異常、工程不良の対処 手法の例


工程異常(不良発生)の対応に関連する用語をご紹介します。

・三現主義:現場、現物、現実
・QC手法(QC7つ道具):QC7つ道具 : 特性要因図(魚の骨)、ヒストグラムなどデータを用いる方法
・なぜなぜ分析 : 「なぜ?」を5回くり返して真因をさぐる方法

三現主義は、机上の空論ではなく、文字どおり 現場、現物、現実をみて調査対応しましょうね、という意味です。
QC手法については、不具合の対応時だけでなく、定常的な工程管理でも使用します。よく使われる手法の7つをまとめて、「QC7つ道具」という言い方をします。これは主には数値データを使う方法ですが、最近は言語データを使用する「新QC7つ道具」なるものも一般的です。名前だけ以下にご紹介します。

<QC7つ道具>
パレート図 特性要因図 グラフ(管理図を含む) チェックシート ヒストグラム 散布図 層別

<新QC7つ道具>
親和図法
連関図法 系統図法 マトリックス図法 アローダイアグラム PDPC法 マトリックスデータ解析法

 

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